文書作成日:2016/10/15


 各府省庁から提出された平成29年度税制改正要望の中から、医療福祉に関連する要望事項を取り上げます。


 各府省庁から出された要望のうち、医療関係に絞った中で主なものは次のとおりです。

  1. 医療に係る消費税の課税のあり方の検討
     医療に係る消費税等の税制のあり方については、平成28年度税制改正大綱に基づき、抜本的な解決に向けて適切な措置を講ずることができるよう、税制上の措置について、医療保険制度における手当のあり方の検討等とあわせて、医療関係者、保険者等の意見、特に高額な設備投資等による仕入消費税額の負担が大きいとの指摘等も踏まえ、平成29年度税制改正に際し、総合的に検討し、結論を得る。
  2. 医療機関の設備投資に関する特例措置の創設
     控除対象外消費税の負担が医療機関等の設備投資を抑制する一因となっているとの指摘がある中、国民に必要な医療を効果的・効率的に提供していくための設備投資等は進めていく必要がある。このような中で、都道府県で策定された地域医療構想に沿った病床の機能分化・連携などに資する固定資産を医療機関等が取得した場合に、税制上の特例措置を創設する。
  3. 高額な医療用機器に係る特別償却制度の適用期限の延長
     医療保健業を営む個人又は法人が、取得価格500万円以上の高額な医療用機器(高度な医療の提供に資するもの又は医薬品医療機器等法の指定を受けてから2年以内のもの)を取得した場合の特別償却制度について、その適用期限を2年延長する。なお、高度な医療の提供という観点から、対象機器の見直しを行うこととする。
  4. 医業継続に係る相続税・贈与税の納税猶予等の特例措置の延長
    ・持分なし医療法人への移行計画の認定期間は平成29年9月30日までであり、当該認定期間の延長を前提として、「医業継続に係る相続税・贈与税の納税猶予等の特例措置」の適用期間について延長する。
    ・持分あり医療法人から持分なし医療法人へ移行する際、出資者の持分の放棄による経済的利益の法人への帰属について、当該法人に対して贈与税が課税される場合があるが、移行計画の認定を受けた法人については、円滑な移行促進のために法人への贈与税を非課税等とする。
  5. 地域に必要な医療を担う医療機関の事業の継続に関する税制の創設
     地域医療の確保の観点から、過疎地域、離島地域等において必要な医療を提供する医療機関(医療法人等)について、一定の期間の事業継続等を要件として、事業の継続に関する相続税、贈与税等の猶予等の措置を講ずる。
  6. かかりつけ医機能及び在宅医療の推進に係る診療所の税制措置の創設
     かかりつけ医若しくはかかりつけ歯科医としての診療体制又は在宅医療に必要な診療体制をとる診療所に係る不動産について、税制上の措置を創設する。


 各府省庁から出された要望のうち、福祉関係に絞った中で主なものは次のとおりです。
 これらを踏まえた従前の表は、次のとおりです。

  1. サービス付き高齢者向け住宅供給促進税制の延長
     各種税制措置について、その適用期限を2年延長する。
  2. 保育の受け皿の整備等を促進するための税制上の所要の措置
    ・自治体等からも土地利用等に関する税制優遇を求める声が上がっていることを踏まえ、土地の確保を円滑にすること等により保育所等の整備が促進されるよう、保育所等の敷地として貸与されている土地を相続した場合又は贈与を受けた場合において、相続後も当該土地を引き続き一定期間保育所等に貸与すること等を要件に、相続税・贈与税を非課税とする。
    ・企業主導型保育事業について、公費が入っているものの、制度上は認可外の保育施設の位置付けとなっており、認可保育所と同様な優遇税制が講じられていないことから、事業実施が促進されるよう、企業主導型保育事業について、認可保育所並みの税制優遇を設ける。
    ・現在、5人以下の事業所内保育事業については、固定資産税等の非課税措置が適用されず、課税標準が価格の2分の1とされるのみにとどまっていることから、小規模な事業所内保育事業の実施が促進されるよう、利用定員に関わらず、固定資産税等の非課税措置を拡大する。
  3. 心身障害者を多数雇用する事業所に対する特例措置の延長等
     心身障害者を多数雇用する事業主が事業用施設等を取得した場合の不動産取得税の減額措置及び固定資産税の課税標準の特例措置の適用期限の2年間の延長等を行う。

 さて、どうなるでしょうか。

 


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