文書作成日:2017/01/31


 平成28年12月に、賃金改定の状況に関する調査結果(※)が発表されました。ここでは、新年度の賃金改定の参考資料として、福祉施設等(以下、医療,福祉)での賃金改定状況をみていきます。




 上述の調査結果によると、平成28年に調査対象全体(以下、全体)の87.5%が賃金改定を実施した、または予定している(以下、実施した)と回答しています。医療,福祉では、賃金改定を実施した割合が87.8%と、若干ですが全体よりも高くなりました。
 次に27年と28年の賃金改定を実施した企業の状況をまとめると、表1のとおりです。

      

 28年に1人平均賃金を引上げた(予定を含む)企業の割合は、全体で86.7%と27年より1.3ポイント増加しました。一方、1人平均賃金を引下げた割合は0.8%で、27年よりも0.4ポイント減少しました。
 医療,福祉では、1人平均賃金を引上げた割合が87.8%で、27年に比べて6.3ポイントの増加、全体よりも高い割合になりました。また、賃金を引下げた企業はありませんでした。




 1人平均賃金の改定額などをまとめると、表2のとおりです。

      

 28年の全体の改定額は5,176円で、27年に比べ106円減少しました。医療,福祉の改定額は3,966円で、金額は全体より少ないものの、27年に比べて増加しました。改定率は全体、医療,福祉ともに1.9%でした。



 最後に、賃金の改定に当たって最も重視した要素をみると、企業の業績とした割合が全体で51.4%となりました。ただし、すべての要素の中で、最も重視した割合が高まったのは、労働力の確保・定着でした。27年の6.8%が28年には11.0%となりました。
 企業の労働力不足が深刻さを増していることを示す結果といえそうです。


(※)厚生労働省「平成28年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況
日本標準産業分類(平成25年10月改定)の15大産業に属する会社組織の民営企業で、製造業及び卸売業,小売業については常用労働者30人以上、その他の産業については常用労働者100人以上を雇用する企業を対象として、産業別及び企業規模別に抽出した3,539社に行った調査です。有効回答率は54.3%です。


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